コラム

導入にあたり

太陽光発電のO&Mとは?必要性や業者選びのポイントなどを詳しく解説!

CO2排出量や電気料金の削減などを目的に、太陽光発電システムの導入を検討している企業も多いのではないでしょうか。

太陽光パネルやパワーコンディショナ等の設備は、長年使用しているうちに不具合や劣化等、故障が発生することがあるかもしれません。

台風や地震など外部起因による故障も考えられます。

そこで太陽光発電システムを安全に長期にわたり使用するためには、「O&M」という運転管理・保守点検の内容や必要性について理解しておくことが重要です。

そこで今回は

  • 太陽光発電のO&Mとは?
  • 太陽光発電のO&Mの必要性
  • O&M業者を選ぶときのポイントとサービス内容

などを解説します。

太陽光発電の導入を検討されている企業の参考になれば幸いです。

太陽光発電のO&Mとは?

ここでは、太陽光発電におけるO&Mとは何か、さらにO&Mにかかる費用について解説していきます。

太陽光発電のO&Mとは「運転管理(Operation)」と「保守点検(Maintenance)」のこと

「運転管理(Operation)」と「保守点検(Maintenance)」頭文字を取って「O&M」と呼ばれています。

太陽光発電システムの設備が故障すると、漏電によって人的被害が発生してしまう可能性や、設備が破損して復旧に時間とお金がかかれば、甚大な経済的損失が発生してしまう可能性があるかもしれません。

しかし、運転管理や定期点検を行うことで、故障や不具合を未然に防いだり、故障や不具合が発生した際の対応を素早く行ったりすることで被害を最小限に抑えることができる可能性があります。

つまり、O&Mを実施することで、太陽光発電の長期にわたる安心安全な稼働につながると考えられます。

◯ 運転管理(Operation)

運転管理業務とは、太陽光発電システムの発電量の最大化を目的とする業務のことを指します。

なお、運転管理業務には「発電監視」と「障害対応」という二つの業務に分けられるのがポイントです。

発電監視は対象設備の発電量を可視化して管理し、障害対応は何か不具合が発生したときに迅速かつ適切な対応を行う業務のことを指します。

◯ 保守点検(Maintenance)

保守点検業務とは、太陽光発電システムが正常に稼働する状態を維持する業務のことです。

なお、保守点検業務は具体的に「定期点検」と「サイト管理」という2種類の業務があります。

定期点検は半年ごと、1年ごとなど定期的に点検を行い、太陽光発電システムに不具合や故障がないかをチェックします。

一方、サイト管理とは、設備が設置されている敷地や用地といった場所の管理を行うものです。

雑草処理や太陽光パネルの清掃などが含まれると想定されます。

太陽光発電のO&Mにかかる費用

太陽光発電のO&Mは、オーナー自身で行うのがむずかしいため専門の業者に依頼するのが一般的です。

太陽光発電システムを安心安全に使用し続けるためにO&Mは欠かせませんが、いくらの費用がかかるのかも気になるポイントでしょう。

株式会社Looop(まもるーぷ)の低圧プランを例に挙げると、初年度が23万円(低圧一区画あたり)、2年目以降が16万円(低圧一区画あたり)の料金プランがあります。

発電所の見守りや定期点検、不具合が発生したときの現場駆け付けサービスなどが付いているプランです。

ただ、委託先の業者や太陽光発電システムの規模、プランの内容によって費用がかわるため、あくまで目安として考え、詳細な料金を確認したい場合は各業者に見積もりを依頼するようにしましょう。

太陽光発電のO&Mの必要性

ここでは、太陽光発電のO&Mの必要性について解説します。

太陽光発電のO&Mは義務化されている

これまでO&Mの内容や目的について解説してきましたが、「費用がかかるなら導入したくない」と考えることもあるでしょう。

しかし、太陽光発電のO&Mはオーナーの任意で施行を決められるものではなく、義務化された法令点検であるため必ず施行しなければなりません。

定期点検やサイト管理、発電監視といった業務内容はもちろん、行政から依頼があればレポートの提出が必要になる場合もあるようです。

O&Mを通じて細やかなメンテナンスを行い、故障や不具合を防ぐ

太陽光発電システムは太陽光パネルやパワーコンディショナーなど、さまざまな設備によって構成されています。

太陽光パネルは常に太陽光や雨、風にさらされている状態になるため、汚れたり劣化したりしやすい箇所の一つです。

太陽光パネルが汚れていると発電量が低下する可能性があります。

パワーコンディショナーは、太陽光パネルで発電した直流の電気を施設内の負荷で使用可能な交流に変換する装置です。

内部の電気回路が故障したり、冷却部に異常が発生したりすることがあり、トラブルに気づかないまま放置すると変換できる電力量が減ってしまうことになります。

太陽光発電システムを設置した当初は機器が新しいため不具合が少ない傾向にありますが、長年の使用によって劣化し、故障や不具合が発生する可能性があります。

しかし、O&Mで細やかなメンテナンスをしておくことで、故障を未然に防いだり、破損した際に迅速な復旧ができたりする可能性があります。

収益を維持する

O&Mは太陽光発電による収益を維持するという点でも必要な仕組みです。

太陽光発電は環境に優しい電気を生み出せることが魅力ですが、電気料金削減・売電による利益確保など、費用メリットを感じて導入する企業も多いのではないでしょうか。

しかし、太陽光パネルが汚れたままになっていたり、パワーコンディショナーのトラブルに気づかないまま放置したりしてしまうと、発電量が低下して想定している費用メリットが得られなくなってしまう可能性があります。

一方、O&Mを施行することで、発電できているか監視し、不具合が見つかれば早急に対応する、故障しないように定期点検を実施するなど、正常に稼働し続けるための管理が実施されます。

そのため、安定した収益確保ができる可能性があると考えられます。

O&M業者を選ぶときのポイントとサービス内容

O&Mを請け負う業者は数多くありますが、業者によって費用やサービス内容が異なります。

そこで、O&M業者を選ぶときのポイントと、一般的なサービス内容について解説します。

費用やサービス内容を比較し、自社に合った業者選びをしましょう。

O&M業者を選ぶときのポイント

まず、O&M業者を選ぶときのポイントを4つ解説します。

◯ O&M業者の営業所と発電所の距離を確認する

O&M業者の営業所と発電所の距離を確認するのがポイントの一つです。

O&Mを施行しているといっても、突然設備が故障したり、天災によって破損したりする可能性があり、その際、業者に現場へ急行してもらう必要があります。

しかし、発電所と業者の営業所との距離が遠ければ、スピーディーに対応してもらえたとしても到着までに時間がかかってしまいます。

そこで、契約前に業者の営業所と発電所間の距離、およびトラブル発生時の現場に到着するまでの時間などを確認しておくと安心です。

◯ O&Mの実績が豊富かを確認する

太陽光発電は長期的に運用していくことを目的としているため、O&M業者とも長期契約になることが一般的です。

O&M業者が突然倒産すると、サービスが突然打ち切りになるだけでなく支払った費用が回収できないなどの問題が発生する可能性もあります。

このようなO&M業者とのトラブルを防ぐためにも、O&Mの実績が豊富かどうか、長期的に事業を継続する体力があるかどうかなどを見極めて契約しましょう。

また、実績が豊富なO&M業者は、これまでにさまざまなケースのトラブルに対応してきたノウハウや経験が豊富である可能性が高いと考えられるため、実績の少ないO&M業者と比較するとサービス内容が良いと期待できます。

◯ 点検項目が十分かどうかを確認する

O&Mは先に解説している通り、運転管理(Operation)にあたる「発電監視」と「障害対応」と、保守点検(Maintenance)にあたる「定期点検」と「サイト管理」という4つの業務が想定されます。

適切なO&Mを施行するためにも基本となる4つの業務がきちんと実施される内容であるかを確認しましょう。

また、基本の内容に加え、自社の太陽光発電システムを管理するうえで必要になると思われるサービスが実施可能かも確認しておくことがポイントです。

◯ 料金体系に合ったサービスを提供しているかを確認する

O&M業者によって料金プランは異なるものの、O&Mにかかる費用は決して安いものではありません。

そこで、料金体系に見合ったサービスを提供しているかどうかも確認しておきましょう。

相場より費用が高い場合、基本の項目に加えてどのようなサービスがプラスされているのかチェックするのがおすすめです。

費用に対して十分なサービスを受けられれば、長期的に安心して太陽光発電システムを利用できるでしょう。

また、O&Mの費用を抑えることだけに注目すると必要なサービスが含まれていない可能性があるので、費用面だけに注目するのはおすすめしません。

O&M業者が提供する一般的なサービス内容

最後にO&M業者が提供する一般的なサービス内容を紹介します。

◯ 監視サービス

O&M業者が24時間365日太陽光発電システムを監視し、何らかの異常が検知されればアラートでお知らせされるサービスがあります。

もし異常が検知されれば、現場へ駆けつけて点検が実施されます。

◯ 定期点検

定期点検では、機器を目視で点検して異常がないかチェックしたり、設備が設置されている敷地や用地に雑草が生えていないかなどのチェックが行われたりします。

定期点検は、太陽光発電システムの性能を維持することを目的とし、あらゆる項目の点検が実施されます。

◯ 障害が発生したときの対応

定期点検を実施していたとしても、急に稼働しなくなったり、天災で破損したりして故障してしまうケースがあるでしょう。

その場合、O&M業者が現場に急行し、故障内容に応じて簡易復旧作業を実施します。

簡易の復旧作業のため、完全には修復できないこともありますが、いったん復旧作業が行われていることで早期対処が期待できます。

まとめ

O&Mは太陽光発電システムの正常な稼働、発電量の確保、トラブルの抑制・早期対処などに欠かせないサービスです。

太陽光発電システムを導入する際、初期費用や運用方法などに注目しがちですが、長期的に活用していくためにもO&Mの仕組みや必要性について理解しておくことが重要です。

丸紅は15年以上太陽光関連ビジネスを展開していきた実績があり、豊富な人材と多くのノウハウが蓄積されています。

O&M業者の紹介も可能ですので、太陽光発電システムの導入後も安心できる運用をサポートいたします。

太陽光発電システムの導入の際はぜひ丸紅までご相談ください。

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